ボクらの音楽プロジェクト

未定
新しい音楽シーンを創造する

作:空想企画小説作家 はこび天舟(制作中)

はじめにー学生バンド


地方の小さな町に学生アマチュアバンドがあった。
女性ボーカルを中心とする五人組のロックバンド。
地元では人気もあり、プロを目指したこともあった。
しかし、高校を卒業と同時にバンドは解散した。
大学に行く人、就職する人、家業を継ぐ人、音楽から離れられず音楽関係でバイトをする人、ボーカル担当の彼女はプロ歌手を目指して上京した。

数年後、東京に行っていた彼女が突然帰ってきた。
Aの呼び掛けで彼等は再会した。
そこで彼女がプロになれなくて、苦しんでいることを知った。
人脈もなく上京した彼女には、険し過ぎる道だった。
彼女は歌手になることを諦めようと考えたが、歌を辞めることは、自分の夢を捨てることだった。
だから、路上で歌ったり、歌わしてくれるお店を探したりして歌い続けていた。
もう、アイドルという年齢でもなくなった。
あきらめようと考えていたら、昔の仲間に会いたくなったのだという。
5人はカラオケルームに行き、懐かしい曲を心行くまで歌った。
プロになれなかったけれど、彼女の唄は格段に上手くなっていた。
みんなは彼女の唄に聞き惚れた。

音楽小屋プロジェクト企画

突然、Aが提案した。
「みんなで彼女が唄っていけるように応援しようじゃないか!」
「そうだよ。俺たちは彼女の唄を聴いていたいよなぁ」
広告会社に勤めるBが言った。
「プランならオレに任せてくれ」
数日後、仲間は再び集まった。
Bは、十数ページの企画書を仕上げてきていた。
「おお、さすがだねぇ」
「実は、こんな日が来ればいいなぁと前から考えていたんだ。
彼女のような人はたくさんいるはずだ。
俺たちだって、本当は音楽を続けていたい。
音楽好きが一生音楽に関わり合っていけるようにすること。
そして、みんなに音楽の楽しさを知ってもらうこと。
東京が認めないのなら、俺たちの音楽界を作ろうじゃないか。
これが、このプロジェクトの目的だよ」
説明するB男も興奮していたが、聞いているみんなの目も輝いていた。

ステージがメインの音楽小屋造り

いよいよ自分たちの音楽小屋造りが始まった。
場所は家業を継いだC男が、町はずれにある家を提供してくれた。
昔は小さな店舗だったが、この辺もすっかり寂れてしまって、かなり前から空き家になっていた。
ここなら少々音が漏れても苦情の心配はない。
C男が建築会社の友人を連れてきた。
彼もバンドをやっていて、自分たちにも使わしてくれるなら協力するといって参加してくれた。
早速、設計が始まった。
店舗といっても、昔の住宅に店舗が併設されたような小さな家だ。
設計の基本は、ステージと音響設計に重点を置いた。
一度ステージで歌ったり、演奏したりした人ならステージの魅力を知っている。
ステージは憧れの世界なのだ。
それでも、客数30席、椅子だけなら50席のステージ付き音楽小屋ができるこ
とが分かった。
後々のことを考え、防音工事に力を入れた。
近所に住宅はないので、音漏れの心配はないはずなのに、慎重に作っている。
後でわかったのだが、Cには目論見があった。
Cがバンド仲間に声をかけて、音響機材や楽器を持ち寄った。
何とか格好がついてきた。
Cがまた新しい人を連れてきて、企画書を見せながら、何やら相談している。
しばらくして、笑顔で握手をしている。
新しい彼はカラオケ会社の人だった。
実験店舗として、最新のカラオケ機器を入れてくれることになった。
本格的なステージでカラオケの歌える店を作りたいというのだ。
我々の音楽小屋計画とタイアップすることになった。
Cはカラオケが好きで、本格的なステージで歌いたいという夢があった。

ついに、空き店舗は素敵な音楽小屋に生まれ変わった。
こけら落としは、もちろん俺たちのバンドだ。
建築会社の彼のバンドは、ジャズバンドだった。
客席には昔のファンや級友で満席だ。
小さなホールにギターのイントロが鳴り渡る。
客席から「オー!」というどよめきが起こる。
俺たちも互いに顔を見合った。
みんな驚きと感動の顔をしていた。
そして、彼女の唄が始まった。
みんなは彼女の目に涙を見た。
歌い終わると、客席から歓声が上がった。
音楽小屋は大成功だった。
続いて、建築会社の彼らのジャズバンドの演奏が始まった。
演奏が終わると、お客さんのカラオケが始まった。
ステージに上がったお客さんはいつもと違い緊張している。
唄だって真剣に歌っている。
歌い終わったお客さんが「最高だよ」と言った。
音楽小屋は連日盛況だった。
昼はステージ・カラオケで、夜は生演奏だった。
夜のステージには、音楽バンドだけではなく、クラシック演奏家まで出演した。
昼のカラオケは、子供たちのオン・ステージだった。
子供たちの歌とダンスを家族総出で観に来た。
まさに、狙い通りの新しい音楽の楽しみ方だった。
その夜、C男はみんなの前に新しい企画書を出した。
構築の条件を次のように定めた。
全国に小さなライブハウスを1万店造ること。
演奏する場所、歌える場所、カラオケできる場所、飲食し観覧できる場所である。
そうすれば、音楽家は全国を回って、何処の街ででも演奏する事ができる。
多くの人がライブハウスのオーナーになってもらうには、ライブハウスが儲かるシステムになっていること。
デビュー間もない音楽家がライブハウスにお客さんを呼ぶなんて無理だし、ライブハウスの使用料なんて払えるものではない。
ライブハウスの使用料は無料か、出演料を支払うことが必要。
好循環システムで、みんながwin-winになっていなければならない。
Cの所有する空き家を使って、実験店舗を作ることにした。
空き家を使ったのは、全国に展開することを考えてのことだった。
小さなスペースで展開ができれば、参加してくれる人も多くなる。
B男は企画書を作り、夢企画に参加してくれる協力者を探した。
計画が成功した時には、ビッグプロジェクトから独占的に利益を得られることを訴えた
なんとか必要な協力者を集めた。
友人の建築会社に完全な防音を考えてもらった。
舞台製作会社にステージ環境優先の音響設計と照明設計を考えてもらった。
最強の環境で演奏し歌える、出演者のためのステージ設計である。
プログラマーにはスマホでできる照明設備のコントロールアプリの開発を頼んだ。
歌手が自分で照明効果をプログラムするためだ。
ネットデザイナーには動画配信システムを依頼した。
有名シェフに女性に受ける料理のレシピをお願いした。
カラオケ会社には実験店舗として協力をお願いした。
これで、最高の環境でカラオケの歌えるステージの準備ができた。
B男は、ライブスタジオの経営基盤を「ステージ・カラオケ」にした。
聴かせるカラオケ店である。
カラオケが上手くなると、誰かに聴いて欲しくなる。
満足できる音響のカラオケで歌いたくなる。
自分の歌に正しい評価が欲しくなる。
プロの音楽家に憧れていた夢を叶えてみたい。
こんな人達の夢を叶えるプロカラオケショップである。
その頃、E子は歌手の友人と会っていた。
もうひとつのプロジェクトのためだった。
音楽を愛する人の音楽小屋を作ろうプロジェクトは2つのプロジェクトで成り立っている。
ひとつは、音楽を楽しむ場所の創造である。
もうひとつは、音楽小屋を利用する人のためのネットワーク運営組織「音楽小屋ネット」である。
音楽小屋ネットはプロの音楽関係者によって運営される。
歌手による歌手のためのネットワークと運営システムである。
業務はプロやセミプロへの全国音楽小屋情報の提供と管理だ。
全国にはそれぞれ特徴を持った音楽小屋がある。
歌謡曲を中心にプログラムしている音楽小屋がある。
派手な演出のロック専門の音楽小屋もある。
本格的なジャズ専門の音楽小屋もある。
音楽小屋のオーナーは元プロ歌手だったり、バンドマンだったりするため、音楽にも好みがある。
そのため、様々なタイプの音楽小屋ができる。
利用したい歌手やグループは、団体が提供する音楽小屋情報の中から、自分たちにあった音楽小屋を選択し、リクエストを出す。
リクエストを受けた音楽小屋オーナーは、自分の小屋の運営方針に合わせて、承認をする。
こうして、全国ツアーのスケジュールが決まる。
正しく、運用されているかは、運営協会が管理する。
ビッグスターになるまでの期間を、小さく稼ぎながら、人気を上げていくのである。
音楽小屋の活動状況はネットでライブ配信されている。
小さな音楽小屋の演奏活動は全国への配信となっている。
全国の音楽小屋から配信される番組は、協会のサイトで再配信される。
視聴者は協会のサイトを観れば、自分の好きな歌手を観ることができる。
また、編集されたライブ動画として販売もされている。
人気歌手ではないが、売れなくて食べていけない歌手でもない、新しい歌手のスタイルである。
音楽小屋のオーナーは元音楽業界で活躍していた人が多く、音楽小屋にもそれぞれ特徴がある。
ジャズ・ライブ専門小屋もあれば、ロック専門小屋もあるし、歌謡曲専門の小屋もある
多くのプロ歌手が自分の音楽小屋を持つようになった。
音楽を志した人達の第二のステージとして音楽小屋を経営している。
音楽小屋には出演者のための宿泊施設を持っているところもある。
ネットワークのお陰で、音楽小屋は常時ライブの状態が続くようになる。
キャンペーンの時代は終わり、ライブツアーの時代に変わった。 


音楽小屋はプロ歌手だけの場所ではない。
音楽の大好きな人のためのステージである。
プロにはならなかったけれど、プロに憧れた人は多い。
そんな一般の人たちがプロ気分で唄えるステージである。
日中はステージ付きカラオケ喫茶として営業する。
音楽小屋のスターを目指す人が練習で唄ったり、歌ウマ自慢の素人が利用したり、子供達が歌とダンスを披露するなど地元アイドル、我が家アイドルが家族で楽しむステージになる。
こうして、経営基盤の固まった音楽小屋は爆発的に全国へと広がった。
新しい時代の音楽環境の完成である。
その結果、音楽を志す若者が将来設計をできるようになった。
一般人でもプロのように音楽を楽しめるようになった。
プロ歌手も、多くの人に観て聴いてもらって、公正な評価をされるようになった。
自分に合ったサイズの活動ができるようになった。
全国で気軽に生ライブを楽しめるようになった。
音楽家と音楽小屋とお客様とのウィンウィン関係が完成した。
さらに音楽小屋計画は拡大した。
もっと大きな音楽小屋を作ろうということになった。
キャバレーのオーナーにプランを持ちかけた。
システムを簡単に説明しよう。
システムの頂点にいるのがトップ・ステージというランクの店。
主要都市に1店だけで、地域の音楽小屋の出演者が目指すビッグ・ステージだ。
最高の音響設備と最高の映像演出ができるステージがある。
音響と演出のプロ・オペレータがいる。
ビッグ・ステージの傘下には音楽小屋があり、さらにカラオケスナック、カラオケ教室、カラオケルーム等の参加店がある。
ビッグ・ステージに出演するためには、音楽小屋の出演経験と推薦を必要とする。
そして音楽小屋に出演するためには、参加店の推薦と資格審査に合格しなければならない。
音楽小屋に来るお客さんは料金を払って聴きにくるのだから、当然である。
参加店には推薦権があり、他店と差別化できるステータスになる。
歌の上手さを認められるとA級からC級の資格が与えられる。
この資格は全国共通で各地の音楽小屋に出演できる。
級によって売り上げからギャランティーを受け取ることができる。
また他の地域の音楽小屋から招かれ、ギャラをもらって歌うことができる。
音楽小屋はカラオケ一歩前を目指す人の目標になった。
ビッグ・ステージや音楽小屋はネットで中継放送されており、全国から自由に見ることができる。
今はネット放送の人気番組になっている。
ステージの歌はデータベース管理されており、ファンは格安で購入することができる。
購入されたデータ数や視聴数はランキングデータとなっている。
ステージネットワークができたので、セミプロの歌手になったり、本格的な歌手になる道が開けた。
全国に歌える場所ができたので、音楽活動の幅も広がった。
ビッグ・ステージからスターが誕生することで、カラオケ人気が上がり、会員店のお客様も増加した。

続く

未定
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