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新製品のアイデアを考える良い方法

「新製品のアイデアを考える良い方法があれば教えてください。」

 私は自分の考え方をチェックするために、できるだけ多くの考えを見るようにしている。
ただし、本当にアイデアに詰まっているときは、決して他の意見を見ない。自分の考えがない時に他の意見をみると、影響が大きすぎて、自分の考えがなくなってしまうような気がするからである。

先日、「新製品のアイデアを考える良い方法があれば教えてください。」という質問に答えているサイトを見つけた。どんな回答をするのだろうと思って、読んでみた。

質問をしたのは、会社の社長か開発担当の管理者だと思う。
開発会議でアイデアも意見も出ないので、会議のやり方が悪いのかという内容だった。

回答は、自由な発言ができる雰囲気が必要だ。
そして様々な思考方法を紹介していた。

私も同じような相談を受けたことがある。

その会議は企業の周年イベントを行いたいと言うことだった。
イベントの目的は、社内に活気を作りたいというのが理由だった。
当時は、会社では希望退職者を募るなどして、企業改革の真っ最中だった。
そのため、社員は将来の希望を失って、活力を失っていた。
企業の代表者は会社内の沈鬱な雰囲気を一掃し、社員に元気を取り戻して欲しいという願いだった。

そこに友人に頼まれてオブザバー出席をした。
私は30分程じっと話を聞いていたが、耐えきれなくなって話し始めた。
「あんたらは、なんの会議をやっているんですか?
 これは、イベントの会議ですよ。新しいものを作り出す会議ですよ。
 こんな会議なんか、やめてしまいなさい」
会議に参加していた10数人は唖然とした顔をしていた。

私は、また余計なことを言ってしまったと反省した。
それから、具体的に会議のやり方を説明し、イベント案を提案していった。
みんなの顔は直ぐに変わった。
みんなの目が輝き初めて、会議室は楽しそうな提案で溢れた。

やがて、会議が終わり、みんなは自分の計画を抱えて、参会した。
「おい、おれはこれをするから、手伝ってくれないか?」
「おう、任せろ!オレの方が上手いぞ」

私はこの時、このイベントは成功すると確信した。
このイベントは、企業イベントの域を出て、市民の人気イベントとなった。


イベントのひとつに「海賊焼き」という海産物焼きがあった。
3日分の在庫を初日に売り切ってしまった。
イベントは3日間続くのに、イベントに使う食材がないのだ。
食材担当者は堅く凍った食材に水を掛けて解凍している。
初日に食材がないなんて許されない。
みんな必死である。
仕事では大型重機を扱っている現場の作業員が、イベントの成功に向けて頑張っている。

手の空いた社員は海産物を探しに市内の鮮魚店や市場に走った。
そして、鮮魚市場の倉庫から、絶対に出せないという在庫を出させた。

市内のスーパーや鮮魚店からエビとイカが消えた。
この日のうちに、市内のエビとイカを食い尽くしたのだからすごい。

このイベントは市民の楽しみになった。
それ以上に社員の方が楽しみにしていた。

このイベント会議の成功は、みんなの本心を活性化させたこと。

私はみんなに言った。

イベントは真剣にやらないと、お客さんに見抜かれてしまう。
作り物のイベントでは誰も楽しめません。

そして、合い言葉があった。

自分の子供を呼びたいイベントにしよう

その気持ちが通じたのだろう。
予算のないイベントだから、ほとんどが手作りである。
それでも、子供達が溢れ、いつまでも帰らずにいた。
出店担当の社員もいつまでも子供達と話していた。

「このキリギリスは、きのう野原に行って、おじさんが捕まえてきたんだぞ!」
「捕まえ方にはコツがあってな・・・・・・・・」

現場の無口な作業員が、熱弁する

子供達は目を輝かせて話を聞いている

企画は私の計画通りに進んだ。
私のイベントの目的は、社員の笑顔を取り戻すことだった。
それが、依頼された目的だった。
だから、口も出さず、手も出さないで裏方に徹した。

私が行ったのは、方向性を調整しただけだった。

一回目は記録的な暑さの中での開催となった。
二回目は記録的な暴風雨の中での開催となった。
中止にしようかとも検討したが、開催することにした。
嵐の中でも客数は落ちることなく、大盛況だった。

三回目の時の主宰者の挨拶がみんなを燃え上がらせた。

私たちは、記録的な暑さを経験した。
そして記録的な嵐も経験した。
どんな天候になろうとも、私たちは成功する。


このイベントは10年間、盛況を続け、役割終えて幕を閉じた

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